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クトゥルフ神話TRPGのシナリオの書き方

クトゥルフ神話TRPG ゲーム

こいつは長らく私を苦しめてきたテーマでありまして、いまだに答えの出ないテーマであります。

今回はそんな私ではありますが、没も含めてシナリオを50個ほど作っていますので、そんな経緯も含めつつ、書き方を紹介していきたいと思います。

見出しの順番にシナリオを書いていく感じになるので、なんとなくの参考にしてください。

2、3種類のゴールを決める

このゲームはプレイヤーが人間ですので、どのようにシナリオがぶれるか、展開していくかの想定が難しいです。

なのでまず、Goodエンド、Normalエンド、Badエンドのような感じで3つか2つほど結末を決めていきます。

例を書いてみます。

  1. 人類を救った:Goodエンド
  2. 人類を救ったが犠牲が出た:Normalエンド
  3. 人類滅亡:Badエンド

賛否もありそうですが、こんな感じのゴールを想定してみました。

割と簡単かつ雑でいいので、まず適当に決めてしまいます。

あとから改変することもできますし、ギミックの付けたしなどもできますので、この段階は雑で大丈夫です。

ラスボスまたはリミットを決めるもしくは両方

何かを倒すか時間制限などによる明確な終わらせ方を決めていきます。

そのためにラスボスを決めるかなんらかの制限を決めていきます。

例を書いてみます。

  1. 少し強めの神話生物を選ぶか作る
  2. リアル時間でリミットを作る
  3. ゲーム内時間でリミットを作る
  4. 何かのダイスロールをするたびに侵食値などを設定し、一定に達するとゲームオーバーとする

などでしょうか。

大半がこんな感じかと思います。

ここで大体の難易度が決まるので、プレイヤーや環境に合わせて決めるといいかもしれません。

盛り上げポイントを作る

1~3つほど用意します。

これは割と何でもいいですが、プレイヤーに合わせてオーダーメイドすると最高に受けがいいです。

一応例も書いてみます。

  1. 滅茶苦茶強い武器を手に入れる
  2. 敵が味方になる
  3. 誰かを救う
  4. 頭脳戦で勝利する

これは盛り上がれば割となんでもいいので、適当に決めてしまいましょう。

このポイントは多ければ多いほど間を補完して作るのが楽なので、インフレしない程度に入れていくといいと思います。

年代と場所を決める

使える道具の幅が変わってくるので、そこそこ重要です。

まず年代ですが、ルールブック的に様々なことが決まっている現代か1920年代、戦国とありますが、価値観の共有が速いのは現代かと思います。

ただここは完全に好みなので、それに合わせて決めてしまえばいいと思います。

次に場所ですが、これも自国だと楽です。もしくは何らかしらの閉鎖空間が楽です。例を書いてみます。

  1. 1つの街→管理とマップ作りがものすごく時間かかる
  2. 陸の孤島か孤島、もしくは施設→比較的楽
  3. 外国のどこか→文化の理解が少し必要な場合有り
  4. ドリームランド→ルルブの追加が必須
  5. 地球外の星→色々好きにいじれるので比較的楽

こんな感じでしょうか。

一番楽なのは閉鎖空間系なのですが、街全体でもアクションをある程度狭めてしまえばそこそこ楽に作れはします。

選択を狭めるというのは~の場所の調査をしてくれなどです。

これである程度負担が減るので、かなり楽に作れるのかなと思います。

もしも可能であるならばですが、NPCの行動を6パターンでランダム化、フェーズ移動ごとに設定、パターン次第での条件多重分岐、膨大なマップと建物の作成、キャラクターの背景を掘り下げる、キャラクターにハンドアウトを持たせるなどすれば盛り上がりますが、ものすごく大変な作業なので、年単位で準備せねばなりません。

ちなみにハンドアウトとは、KP側が決めた各キャラクターの追加設定みたいなものです。これは受け入れてくれるプレイヤーとそうでないプレイヤーがいるので、相談しつつ決めてください。

導入を決める

終わりから作って初めに戻るわけです。

場所やゴールに必要となる前提条件を導入としてみてください。

これが決まれば骨格ができたも同然なので、あとは肉付けだけです。
一応例も書いてみます。

  1. 気が付いたら孤島にいた
  2. 島の調査を依頼された
  3. 観光にきた

こんな感じです。今の例は島ですが、各場所や条件に合わせた導入を考えてみてください。

間を補完しつつ、必要なNPCを作る

後は肉付けです。

ゴールに至る経緯などを書きつつ、NPCに役を持たせてみてください。
ラスボスを呼び出す理由、キャラの掘り下げ、敵味方など様々な内容を考えて骨格に合わせて補完していきます。

では実際に作ってみましょう。

それと私は神話生物を自分で作りがちです。これも賛否ありますが、玄人が多い卓だと知っていることにたいして飽きがちなので、アクセントとして活用しています。

シナリオ例

ゴール

  1. 全員生還して脱出→Good
  2. 誰かがゲームオーバーになって脱出→Normal
  3. 全員ゲームオーバー→Bad

ラスボスか制限→ラスボス?+制限

  • リアル時間30分ごとに100面ダイスを振って、90以上なら浸食
  • 浸食が5になるとゲームオーバー
  • 浸食値1上昇につきSAN値チェック、成功で1、失敗で6面ダイスの出た目の数だけSAN値減少
  • 浸食値1ごとに体のパーツが獣化
  • ラスボスは教祖みたいなやつ

盛り上がりポイント

  1. 脱出のための出口を見つける→これはラスト
  2. 教団の団員を倒す
  3. ちょい弱めの神話生物を倒す
  4. エンチャントされた武器を見つける
  5. NPCが仲間に加わる

年代と場所

  • 年代→現代
  • 場所→何かの教団の地下監禁施設

導入

  • 潜入調査するための他教団団員
  • 潜入調査するための警察か自衛隊か探偵
  • 拉致された
  • 多重債務者

間の補完とNPC

  • マップの作製→今回は飛ばしますが、探索場所をトータル5から10作っておきます。
  • NPC→田中太郎:ちょい技能低めの便利キャラで拉致された人
  • 設定とか→邪教が神話生物を呼び出して都市殲滅をするために生贄を集めていた。
  • 設定とか→昔拉致された人が残してくれた武器を手に入れる
  • 設定とか→呼び出す対象の子分みたいなのをたくさん呼び出してる
  • 設定とか→邪教のリーダーが憤慨して襲ってくる
  • 設定とか→リーダーを倒すと浸食が止まる
  • 設定とか→出口はリーダーの持っている鍵で開く

こんな感じです。

どうでしょう。シナリオらしきものができたのではないでしょうか。
後はさらにちょっとだけ詰めていけば出来上がりかなと思います。

ついでにこの方式は他のTRPGシステムでも使えるかと思いますので、それぞれのシステムに則した方法で組み立てなおしてみてください。

というわけでして、結構簡単にシナリオは作れてしまいます。
ぜひ気軽にトライしてみてください。

それではこの記事が何かの役に立てば幸いです。
お疲れさまでした。

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